絆(きずな)

歴史に残る昨年2011年を現す文字として「絆」が選ばれました。
分布調査に入ると自然とこの「絆」が強く意識されます。
石器や土器などはGL(地表)から450mm〜650mm 条件によっては1000mmも下の地中に有る筈なのですが 何らかの作用によって地表に現れてしまっています。それには様々な理由がありますがいづれにしてもストレスを受けている筈です。従って元の姿で地表に出ることは奇跡に近いことです。若宮遺跡のMさんのように 牛蒡を栽培する際に畑をクワで耕していて須恵器の蓋付きの270mmほどの壷をクワの上に載せた状態で掘り出すようなことは 偶然でラッキーな そして稀有な出来事です。

これは先日入った鹿台遺跡(ろくだい)での採取品です。畑で最初左の小片を採取しました。その一つの割れ口が比較的新しいこともあったりすると 近辺を隈なく探ることにしています。その結果中央と右の割れた小片を見つけたわけです。洗浄して接続したのが

接続してみるとおよそ180mmの壷のようなイメージを感じる。
同じように

これも

極小片は接続しないが間違いなく同体で何時か接続する日が来ます。


右の比較的大きな破片は同体ですが少し離れた部分です。
破片があればその土器は必ずその辺りに埋物しているか 既に採取されているかです。土器の完品になるまでに気の遠くなるような時間を要するかどうかは解りませんがいずれは解決する筈です。

「絆」で結び合っていたもの達は 呼び合い結び合いましょう。
何時の日か・・・