武蔵国分寺の瓦


武蔵国分寺は国分寺市にあります(当たり前ですね)。建造にあたり瓦の発注は22箇所の窯にされました。日高市は大川先生の記述では地名が「新堀」となっていますが正しくは「高岡(高岡窯)」です。境界線が際どいので地図だけで辿ると釈然としないかも知れません。もうひとつが「姥田窯」で二ヵ所になります。軒丸瓦は実に百余種にわたるそうだが 代表的な「六葉花文軒丸瓦」は径が195mmです。高句麗系のニューデザインとの記述があります。私は異説を持っています。どう観ても「花」とは捉えきれず何か特殊な意味を籠めているように考えています。九州を調べれば解決の糸口があるように思います。この「軒丸瓦」とまったく同じものが「高岡窯」から出土しています。個人蔵でWEBにUPを許されません。勿論PHOTOは撮らせていただきました。私は「埋文化財」と呼んでいます。これは行政に重大な責任があります。発掘行為や文化財の啓蒙活動更には有効利用がなされていません。機会を捉えては打開すべく活動していますが大海の一滴に過ぎず解凍は道程遥かです。

坂戸市の「勝呂廃寺(すぐろ)」出土瓦が類似しています。

市の発掘調査では小径160mmの小型のものも出土しています。
私の分布調査での採取品にも武蔵国分寺のものと思われる遺物があります。

軒平瓦で30mmの厚さがある堂々たる瓦です。周囲の大型の寺院と目される「勝呂廃寺」「女影廃寺」でも20mm前後の厚みです。25mm前後の軒平瓦まで入れると遺物は30点を越えます。

これも「軒平瓦」ですが 特殊な加工をしています。裏側に20・30mmの貼り込みを施しています。本体の厚みは27mmあります。

「軒丸瓦」の本体側です。

Rが100mmです。「六葉花文軒丸瓦」の瓦当のRと一致します。(径が195mmですから)

これもR値が一致する100mmです。端の部分ですのでこれだけではどのようなデザインかは解りませんが 武蔵国分寺の出土品を調べれば解るかも知れません。九州に移動する前に武蔵国分寺を調べる事にしております。
「姥田窯遺跡」の調査はまだ何も解っておりませんので 手懸りがあればと考えます。重要な調査となるでしょうね。