石錘(せきすい)

Hatena10th

博士からの便りがヤマト便で自宅に到着した頃 長寿寺の本殿に居りました。何気なく足元に眼を落とすとこんなものが。

「石錘」です。魚を捕るための網の下部に錘(おもり)としてつけた石器です。紐(または糸)で結わくための上下端に切れ込みを施しますが 実に丁寧に施工しています。長寿寺境内は上ノ原遺跡の南端に含まれます。この遺跡からは既に2点の石錘を採取しております。

手持ちの他の遺跡のものと併せて集合写真を

上が 上ノ原遺跡 左{82g}中{現状37g完形50g}右{51g}
下が 左 白幡遺跡{25g}中 同じ{現状22g完形35g}右 西仏遺跡{27g}
上ノ原遺跡は高麗川流域にあり規模も大きく流れも速い。従って網の種類も幾つかあるため大きな石錘や中位の石錘が使用されたのだと考えます。それに引き換え白幡・西仏両遺跡は小畔川など小規模の小川で この程度の重さのもので十分であったのでしょう。